私は何となく高校を卒業し、周りに流されるように大学に入り、特にやりたいことも見つからず、超氷河期といわれる就職状況でしたがなんとか就職できました。
しかし毎日同じ業務の繰り返しで特にやりがいもなく、ランチだけが楽しみで会社に通い、休日は買い物ばかりしていました。
毎日楽しいことは楽しいのですが、なんとなく心の中に、「このままでいいのだろうか??」と思い始め、日に日にその思いは強くなっていきました。
ある日、会社の慰安旅行に行ったとき、おみやげ屋さんで体験陶芸教室をおこなっていました。私は特に興味はなかったのですが、その場のノリで私も参加してみました。
私はせっかくだし実用的なものをと思い、陶器で飲むビールを想定して、ビアジョッキを作ることに決めました。まず粘土をこねて、底面になる部分を作りました。次にろくろを回したのですが、これが本当に難しく、かなり先生に助けてもらいました。
先生に手伝ってもらいながら作る工程で、私はいつしか夢中になっていきました。
約1週間で私が作ったビアジョッキが自宅に送られてきました。私はそのジョッキにビールを注ぎ、飲んでみると普段から飲みなれてるはずのその味が、いつもよりも更においしく感じました。
それからしばらく、休日は近くのホームセンターなどで行われている陶芸教室に参加するのが習慣となりました。そのうち工程はもうわかったので、毎回陶芸教室に通うのが億劫になり自宅でできないものか、と探していたところ、この悩みを相談していた先生に進められたのが、この陶芸セットでした。
購入してからの私は、もうそれはものすごい勢いで作りまくり、コレクションは増えていきました。
陶芸の一番の醍醐味は、もちろん出来栄えを自分で吟味するのもいいですが、やっぱり自分で作った陶器で飲むビールは最高です。
|